水中ポンプの選び方

プロ工具.comの取扱製品の中でも人気の高い商品の一つ、水中ポンプ。
「見たことも、使ったこともないよ」という方も多いと思いますが、実はいろんなシーンで活躍する優れものです。
ここでは水中ポンプの特徴や賢い選び方、おすすめの水中ポンプについて解説します!

水中ポンプとは

水中ポンプ

水中ポンプとは、その名の通り、本体を水中に入れて、その場の水を放出することができるポンプです。
大量の水を簡単に目的の場所へ移送でき、工事現場やご家庭などさまざまなシーンで使われます。

ポンプというと、古い井戸にあるような「手押しポンプ」をイメージされる方があるかもしれませんが、市販の水中ポンプは基本的に電動で、最初に設置さえすれば、あとは何もしなくても水をどんどんくみ出してくれます。
また、本体を水中に沈めるので使用中に騒音があまり出ないのもメリットです。

水中ポンプの種類別・使えるシーン

「水中ポンプがどんなものかは大体分かったけど、じゃあどうやって使うの?」
はい、実は水中ポンプの使い道って結構いろいろあるんです!ここでは、代表的な水中ポンプの種類と、それぞれの便利な使い方についてご紹介していきます。

水中ポンプは、くみ上げる水(液体)の状態によって適したタイプがあります。
きれいな水なのか、泥や固形物の混じったものなのかによって使うポンプは違い、合わないものを使うと故障の原因にもなりますので、必ず用途に合った水中ポンプを選びましょう。

家庭用(清水用)水中ポンプ

写真:ファミリー水中ポンプ ツルポン(ツルミポンプ)

清水のくみ出しに適した水中ポンプです。
清水とは、濁ったり固形物が混じったりしていない、すんだ水のことです。水道水や井戸水、風呂の残り水、きれいな池や川の水、灌漑用水などが該当します。

【こんな時に便利!】

庭や家庭菜園の散水

ポンプの吐出口にホースと散水ノズルを付け、池の水などを水中ポンプで引いてくれば、庭・畑・家庭菜園などへの散水や水やりが簡単に行えます。

お風呂の残り湯の再利用

浴槽に残った水を洗濯機までくみ上げるのに、水中ポンプがあれば簡単。水の節約にもなるし、温かいお湯で洗濯すれば汚れ落ちも良くなります。

池の水換え

汚れた池の水換えや掃除の際にも、水中ポンプがあればとても便利。大量の水を素早く抜くことができます。

汚水用水中ポンプ

写真:水中汚水ポンプ(リョービ)

多少の泥や砂が混じった水でも使える水中ポンプです。
農業用水として用水路や河川の水を使う時や、たまった雨水のくみ出しなどに適しています。

【こんな時に便利!】

田畑での利用

田畑に農業用水を引き込んだり、過剰に蓄えられた水を排出したりするのに使えます。特に水田の水位の管理は稲を育てる上で非常に重要とされており、上手に活用したいところです。

雨水・汚水の排水

日本は比較的雨が多く、ゲリラ豪雨や台風も頻繁にやってきます。大雨や台風の後、家の周囲や道路、地下部分、船の甲板などさまざまな場所にたまった水のくみ出しをするのに水中ポンプが役立ちます。
また清水用では対応しづらい泥水や汚水の排水にも使え、汎用性が高いです。

低い位置からのくみ上げ

田畑よりも低い位置にある河川や池、用水路から水を引き上げるのに便利です。この場合、水中ポンプにある程度の揚水能力が必要になります。

工事排水用水中ポンプ

写真:小型渦流水中ポンプ(新明和工業)

砂や泥だけでなく、土砂や多少の固形物が混入していても一緒に排出できる水中ポンプです。
工事現場や工場などでのハードな使用に耐えられる設計になっています。

【こんな時に便利!】

工事現場の排水

掘削工事などの最中に発生した濁水や、大雨の後に現場にたまった大量の泥水は、早急に現場から排出しないと工事に支障をきたします。自然排水が難しいケースも多いため水中ポンプが活躍します。

浮遊物の多い場所での排水

木片や草、落ち葉などが大量に浮いている池や川から排水する時は、汚水用水中ポンプでも対応できることがありますが、故障などのリスクを考えると工事排水用を用いたほうが安全です。

水中ポンプのスペックを把握しておこう

このように水中ポンプにはさまざまな種類がありますが、どのポンプにも共通して、次の3つの性能が設定されています。
水中ポンプを選ぶ時は、これらの数値も必ず確認しておきましょう。

出力

水中ポンプが排水を送り出す力、パワーを表します。
この数値が大きいほど、強力に水を送り出しますので吐出量も多くなります。どんな用途にせよハイパワーであるにこしたことはないですよね。

吐出量

水中ポンプが水を排出する量を表します。
「1分間で何リットル排水できるのか」を表し、この数値が大きいほど排水を短時間で行えます。

全揚程

水中ポンプが水を吸い込む水面から、吐出する水面までの高さです。
「何メートルの高さまで水を持ち上げられるのか」を表します。高低差のある場所でポンプを使う場合は特に注目しておきたい数値です。

なお、商品カタログやホームページで記載されている数値通りの能力が、実際に発揮されるとは限りません。
水中ポンプの設置場所や環境、接続するホースの長さなどによって発揮される性能は違ってくるからです。(基本的にホースが長いほど、排水の道程で損失が出るため吐出量や揚程は小さくなります)

水中ポンプを選ぶ時は、ある程度スペックに余裕を持っておくと良いでしょう。

ココ忘れがち!水中ポンプを選ぶ時の注意

水中ポンプを選ぶ時は、ここまでご説明した「種類・用途」と「能力」をよくご理解いただいた上で、皆さんの目的に合ったものを選べば基本的にはOKです。
その上で、注意していただきたい点がもう少しありますのでご紹介しておきます。

周波数の違い

周波数

日本国内で使われている電気は、地域によって周波数が異なります(これは世界的にも非常に珍しいケースだそう)。東日本では50Hz、西日本では60Hzです。

水中ポンプはこの周波数に応じて設計・製造されており、同じ機種にも「50Hz用」と「60Hz用」があります。
異なる周波数のものは使えなかったり故障したりするリスクがありますので、必ずお住まいの地域の周波数に合った水中ポンプをお選びください。

吐出口のサイズ

吐出口

水中ポンプを使う時はほとんどの場合、水を排出する「吐出口」にホースなどを接続します。それでホースを伸ばして排水先に持っていくわけです。

したがって吐出口のサイズに合ったホースを準備しておくか、ホースのサイズが決まっていればそれに合わせてポンプを選ぶことになります。
なお商品によってはアダプタが付属していますのであわせてご確認ください。

特殊な用途での利用

工場

水中ポンプを、雨水や河川の水などの「普通の」水とは違った液体の排水等に使うと、場合によっては故障の原因となります。

特殊な用途に適したタイプの水中ポンプも市販されていますので、必要に応じてお選びください。

  • 温度の高い水(40度以上)に使用する→高温水対応タイプ
  • 海水に使用する→耐海水用
  • 薬品の混入した水に使用する→化学汚水用

汎用性が高く、バランスが良いのは「汚水用」

ここまで水中ポンプについてご説明してきましたが、「結局、どれを買えばいいのか」となると、工事排水用や特殊用途向けの水中ポンプはほぼ業務用向けの製品であり、一般の方々が使われることはほとんどないと思います。
ご家庭に一台置いておくなら、最もバランスの良い「汚水用(ご家庭の電源で使えるもの)」をおすすめします!
実際「プロ工具.com」でも最もよく売れている水中ポンプは汚水用のものです。

  • 散水や風呂水の再利用といった一般家庭向けの用途には、汚水用を使うこともできます。
    家庭用よりも出力が高く、排水が速いのもメリットです。
  • 家庭用水中ポンプはコンパクトで扱いやすいのが利点ですが、汚水用もそれほど大柄ではなく、扱いづらさを感じることは少ないと思います。
  • 台風や豪雨などの自然災害によって大量の汚水をくみ出さねばならない事態になった時、家庭用の汚水ポンプでは不十分です。異常気象といわれる昨今、汚水用なら万一のための備えにもなるでしょう。
  • 機種にもよりますが、家庭用と汚水用の価格的な違いはそれほど大きくありません。

このページの内容をご参考に、ぜひ水中ポンプという製品への理解を深めていただき、納得のゆくお買い物をしていただければと思います。

プロ工具.comがおすすめする水中ポンプ

水中汚水ポンプ RMG-3000-50/60(リョービ)

プロ工具.com一番人気!
最大吐出量110L/分の軽くてパワフルな汚水用ポンプです。土砂や泥を含んだ水の排水も可能。家庭用電源(単層100V)で使えるのもうれしいポイントです。

商品を詳しく見る【周波数:50Hz(東日本)】

商品を詳しく見る【周波数:60Hz(西日本)】

水中ポンプ PX554/654(工進)

モーターへの浸水を防ぐSICメカニカルシールと特殊ゴム製インペラーで耐久性抜群。最大吐出量260L/分でパワー抜群。吐出口は向きを真横に変えられます。

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水中ポンプ AP400 50Hz/60Hz(日立工機)

安心の日立ブランドのパワフルなスタンダードタイプ。農事・園芸の水やりに威力を発揮する他、お庭や畑への散水、池の水替えなどにも便利です。

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